うつわを訪ねて 由比ガ浜 こ寿々
2009/05/26 [ 特集 ]
かねてより伺いたかったお店、由比ガ浜「こ寿々(こすず)」さん。地元鎌倉では、鶴岡八幡宮参道・段葛に、風雅なお店を構えるお蕎麦の名店として知られています。そちらでお蕎麦とともに評判のわらび餅に、泰山堂の器をお使いいただいているとうかがい、わらび餅専門の茶処をたずねました。
鎌倉駅からほど近く、石畳の通りをぬけて八百屋さんの角を曲がり、なつかしい雰囲気の商店街の一角に建つ、小体で上品な日本家屋。涼しげな藍の麻のれんに、「こ寿々」の文字が染め抜かれています。


店内は、落ち着いた和のたたずまい。人通りでにぎわう鎌倉の街中とは思えない、ゆったりとした時間が流れています。

はこばれてきた一皿は、ふるふると透明感のあるわらび餅が、グリーンを基調とした爽やかな器にとてもよく映えています。お菓子楊枝をはね返すほどの、もっちりした食感。この、他のどこにもない独特のみずみずしい味わいは、国産のわらび粉をていねいに練り上げて作り出されるのだとか。おいしいお茶とお菓子をいただきながら、鈴木和惠さんにお話を伺いました。

「このわらび餅を作りはじめて、16、7年ほどになるでしょうか。江戸前のきりっとしたお蕎麦の食後の口直しとして、ちょうどよく合う甘いものを、と、ひと口添えたのが始まりです」そのわらび餅は人気をよび、鎌倉のお土産としても知られるように。そして段葛店に加え、由比ガ浜に甘味処をオープンされて10年になるそうです。
「器はいろいろ試しました。盛り付けたときのすがた。そして、食べやすさ、扱いやすさも。このお皿は、底に一段くぼみがあって、とろっとした黒蜜のおさまりがよく、お餅が食べやすいんです。また、洗いやすさも重要です。毎日たくさんの洗い物が出ますから、染み込んだりすることなく、さっと落ちないと」たまたまあるお店で見つけ、使ってみた結果、こ寿々のわらび餅にと決めて下さったこの器。デザインだけでなく、実際に使われる立場から、厳しいプロの目で選んでいただけたのは、たいへん嬉しいことだと思います。
「最近やっと、こ寿々のわらび餅、といえばこの器に盛った姿が定着してきたみたいです。」数々の雑誌やテレビに取り上げられる際も、いつも「のどか文」とともに。
「できれば器に盛って出したいんです。うちのわらび餅のイメージなんですね。」

できたての弾力とのどごしを味わいに、ぜひ一度お出かけになってみませんか。次の機会には、そばを信州で種から育て、材料にも心をくばったお蕎麦店の方にも伺いたいと思います。

由比ガ浜 こ寿々(甘味処)
鎌倉市由比ガ浜1-1-9
0467-23-1192

段葛 こ寿々(手打そば)
鎌倉市小町2-13-4
0467-25-6210
器の詳細はこちらから



























